アフリカ大陸で唯一、滞在したことがあるのが、エジプトのカイロ。 空気がとても乾いていて、建物は大きく古く、ピラミッドよりも街にいるときの ほうが、威圧感を感じた。
空港から街へ向かう途中に見かけた乗用車は弾丸の跡があり、その隣を果物を積 んだ馬車がのんびりと歩いていた。
イスタンブールの旧市街を歩いていると、本当に猫によく出会う。 彼らは、人通りを気にするでもなく、我が物顔で街を歩き、ベンチで寝そべる。 凛とした姿が、美しい石の建物に映えるような。
冬の雨の日に訪れたイスタンブールの旧市街。 広場の屋台でチャイを買い、ケスタネケバブと呼ばれる焼き栗で冷えた身体を温めながら、寒い街中を歩いた。
雨に濡れた石畳の通り、曇天の下で温かな灯りが揺れるカフェ、ゆったりと時間が流れるバザールの午後。 その時間を包み込むように、コーランが響き渡る。
寒くて、曇天で、雨が冷たくて。 でも、とても心地のいい時間だった。 マカオを歩いていても思うのだけれど、旅先では、晴天がいいとは限らない。
毎年、年越しは東京を離れている。 といっても取材ではなく帰郷。 年が明けてから、祖父母が暮らしていた漁師町へ。 鮮やかな青空と海沿いの松林の向こうに、美しい富士山が見えた。 父方の祖父も、母方の祖父も、漁師として海に生きた人だ。 自分のルーツをたどって旅をしてみたら、きっと面白いだろうな。